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A-10シリーズは好きなアンプなので、初代、タイプⅡとⅢなど合わせて400台以上出品していますが、タイプⅣは(出荷台数が少ないのか)あまり入手する機会が少なく、A-10の中では、出品台数の少ない機種です。私はヤマハのアンプが好きで、ヤマハのアンプを中心に出品していますが、興味のあるアンプはメーカーにこだわらず入手して音を聞くようにしています。(私は、CDPが世に出る前にオーディオを止めいていましたので、A-10と言うアンプを知りませんでした。NECはパソコン屋さんだと思っていたので、まさかNECがオーディオをやっていたとは10年前のオーディオ再開でA-10に出会うまで知りませんでした。)名器と言われるA-10に興味を持ち、音を聞いて好きになりました。タイプⅣはフォノアンプ付きではA-10シリーズの最終型で、タイプⅡ以降、傾向としては中低音域のゆとり(ゆったりした感じ)が増した分高音域の輝きは幾分後退したように聞こえる印象を受けます。ジャズ向きと言われるA-10シリーズの中では、マイルドになりオールラウンドタイプに進化?(推移)しつつあると感じています。高域にメタリックな印象は若干残りますが、曲の種類によってはクラシックもいけるか?と言う感じに変化してきています。(クラシック向きという意味ではありませんが)。音の違いを言葉に表す事、的確に伝える事は難しい事ですが、簡単に申し上げれば、低域の重さが増した様な雰囲気で、共に力強い音を聴かせますが、(僅かな差ではありますが、個人的な印象としては)タイプⅡ辺りの引き締まった硬質な低音、クールでシャープな高域の傾向から比べるとどっしりとした(低域のゆったり感)雰囲気に変化してきています。一言で言えば、この低域のゆったり感がタイプⅣの特徴でしょうか。この変化は、メインアンプの電源部コンデンサーのセッティングの違いによる所が大きいと思います。(A-10の)何れを選ぶか、その辺りは、リスナーの聴く音楽と音の好みという事になろうかと思います。 A-10シリーズは、初期型、タイプⅡ、タイプⅢは過去に何台も聴いています。たかがプリメインとバカにしていた部分もありましたが、出てくる音を聞いて、ある種の驚きを感じました。(タイプⅣの造りはⅡⅢ系列の最終型です)ヤマハのアンプにはない音でした。ヤマハのプリメインのCA-2000も好きですが、このA-10Ⅳも良い音であると思います。しかし、A-10シリーズの音の傾向はまるで正反対のように感じます。CA-2000(などヤマハの音)はソフトな傾向を持ち、低域の量感(豊かさ)と中高音域のしなやかさや繊細感を持ち、アコースティック楽器などの響きを綺麗に聴かせるのに対し、A-10シリーズの音は、全体的にソリッドな印象で、太くゴツゴツした硬質感を伴う力のある低音、若干メタリックな印象ながら、切れの良い中高音域、(A-10シリーズの中でタイプⅣはぎらぎらしたメタリックな印象は、幾分押さえられどっしりとした重量感が増し落ち着いた傾向にある)A-10シリーズの音は、充実した電源によるところが大きいと思います。(70年代と80年代の音の変化もあります)CA-2000の様な(綺麗に聴かせる)雰囲気の再生は不得手ですが、ストレートでパワフルな音の印象は、別の魅力を聴かせます。女性的なCA-2000に対し、男性的な雰囲気のA-10と言えると思います。ある面で対照的な音ですが、どちらもそれぞれに良いものを持っていると思います。個性の違いと解釈し、私は、それぞれの持ち味を評価しており、どちらもプリメインの中では好きなアンプです。 ヤマハのアンプで近い音というと、強いて上げれば、力強く豪快な音という面ではヤマハのパワーアンプB-1やB-2Xの音に共通する部分も感じますが(これらとは音の傾向は異なります)。B-1の音は好みで、メインで使っていますが、他のヤマハのアンプとは異なる(個性的な)音です。A-10はハードで豪快という印象が強く、高級なプリとメインの組み合わせに比べると、繊細さや音の微妙なニュアンスという表現は少し苦手で荒削りな印象です。これは、10万円前後のプリメインと50万円以上のプリとメインの組み合わせを比較する事の方が無理な話です。それ程、A-10のコストパフォーマンスの高さを感じています。 確かに蓋を開けてみると、しっかりしたシャーシや充実した電源、そしてオーディオ用の銅箔スチロールコンデンサーやオーディオ用電解コンデンサーなど、この価格帯のアンプでは使えない高級パーツを使っています。また、内部の配線は、コネクターを使わずに半田付けやラッピング処理をしているところも、接触抵抗の問題を避ける音質最優先の良い設計です。音を聞く前から良い音が聞けそうな予感がします。 写真2左上は、電源とパワーアンプ終段のメイン基板です。基板裏面は半田付けの状態を確認し、全面的に半田補強を加えています。写真はありませんが、タイプⅣの基板は、半田面に線材他パーツのボンド付けをしています。このボンドが半田と反応を起こすのかボンドに触れた半田は(発熱と時間経過で)変質してボロボロになっています。半田不良や故障の原因にもなりかねない状況です(このボンドの状態から使用頻度を判断する事も出来ます)。今後の使用を考え、これらは全て削り取って再半田処理をしています。(今回出品の物は、使い込んだ様子が無く、ボンドによる半田の傷みは殆ど見られませんでした)。右上は、ボリュームとスイッチのメンテをしています。左下は、メインアンプのドライブ基板の半田面です。この基板も半田の載りは薄いので全面的に半田補強をしています。タイプⅣは回路の変更(改良)により?タイプⅢまでの物よりもパターンが小さくなり、その分、更に半田ののりが悪くなり、半田クラックし易くなった面があり、タイプ4の半田トラブルは結構あります。右下は、メインアンプと電源部です。比較的傷みが少なく、良い状態だと思います。 写真3左上は、イコライザー基板と入力切替等の各切替スイッチの付いたライン入力基板です。各切替スイッチの接点をメンテの他、長く安心してお使い頂けるよう半田が薄いので部分的に半田補強してあります。右上は、入力セレクタースイッチの内部接点部分です。簡単に接点復活剤の処理では無く、分解して接点を(新品並みに)クリーニングしてありますので、音の鮮度も良く、長く安心してお使い頂けます。左下は、スピーカーを直接ドライブする出力トランジスターです。片側4個(写真は片側分)で、左右8個のトランジスターを使っています。古いグリースを取り除き、絶縁シリコーンラバーに交換済みです。右下は、スピーカーリレーです。上の4個は取り付けた新しいリレーで、下の4個が基板から外した古いリレーです。ダイレクトで2個、AとBにそれぞれ1個ずつ使われています。リレーは、接点のメンテナンスでは十分とは言えず、確実な対応は新しいリレーに交換する事です。 私共のメンテナンスは、特に信号経路の接点の接触抵抗にこだわっておこなっておりますが、今まで1000台以上のアンプを修理して来た結果、アンプ内部の接触抵抗が音質(劣化)に大きく影響している事を確認しているからです。一部紹介していますので、興味ある方はhttps://www.msin.co.jp/bandai/amp.htmlをご覧下さい。20~30年経過したアンプには、僅かではありますが、各接点には接触抵抗が存在します。アンプの中には、信号経路だけでも10~20の接点があります。例えば10個の接点であったとして、微少信号の通過は(接触抵抗による)累積的に情報の欠落につながり無視出来ないものです。同じ機種でもこの接触抵抗値の差が音質の差の一因となっているのです。 私共の出品商品は、自己評価ながら商品価値を総合的に判断し、出品価格を設定しております。音質重視のメンテ済みをご理解頂ける方の入札をお願いいたします。 なお、この商品は、落札金額の他に、送料と振込手数料を落札者様にご負担頂きます。それ以外の費用は掛かりません。発送は、ヤマト便、宅急便の元払いと着払いに対応しております。また、料金の安い佐川急便元払いも対応致します。オークション終了間際のご質問にはお応え出来ない場合が御座います。ご質問は、余裕を持ってお願いいたします。整備品の為、商品到着後、3ヶ月間の動作保証(期間中修理代は頂きませんが、送料はご負担頂きます。但し、過失によるものは有償修理になります。ただし、保証期間中であっても第三者への転売や譲渡された場合は、その時点で終了します)を致します。音が出ないなどの重大な問題が発生した場合は、修理にて対応させて頂きますが、外観など、それ以外の些細なクレームにはお応え出来ません。(不明な点がある場合は、質問にて事前にお問い合せ下さい) 新規(オークションの取引歴ゼロ)の方の入札は入札妨害防止の為、申し訳ございませんが受け付けません。新規で入札ご希望の方は、質問欄より事前にご連絡下さい。許可無く入札があった場合には、削除又は落札者の都合でキャンセル致します。ご協力宜しくお願い致します。 取説がありますので、取説のコピーを添付致します。